神奈川県横浜市中区(関内駅から徒歩4分)のわらび鍼灸院です!
皆さんは何気ない動作をした瞬間、「グキッ!」という激しい痛みが腰に走り、その場から動けなくなってしまった…そんな経験はありませんか?これが、俗に「ぎっくり腰」と呼ばれる非常に辛い症状です。
「魔女の一撃」とも表現されるほど突然起こるぎっくり腰ですが、実はその裏には日頃の体の使い方の癖や、腰の疲労の蓄積が隠れていることが多いんです!
今回は、このぎっくり腰についてその正体と、今日からできる予防法を分かりやすくお伝えします!
ぎっくり腰ってどんな状態?
ぎっくり腰は、正式には「急性腰痛症(きゅうせいようつうしょう)」と呼ばれます。その名の通り、突然腰に激しい痛みが起こり、動くのが困難になる状態のことです。
多くの場合、重いものを持ち上げようとした瞬間や顔を洗おうと体をひねった瞬間など、何気ない動作をきっかけに発症します。
では、何が起こっているのでしょうか?
ぎっくり腰の原因は様々で特定できないことも多いですが、主な原因と考えられているのは腰の周りの筋肉や、関節、靭帯(じんたい)などの組織が急な負荷によって傷ついて炎症を起こしている状態です。
イメージを例えるなら限界を超えたゴムです。 普段、腰の周りの筋肉や靭帯は柔軟なゴムのように体を支えて動かしています。しかし、日々の疲労や悪い姿勢でこのゴムが常に引き延ばされ、固く、もろくなっているとします。そこに急に強い力が加わると、ゴムが「ブチッ」と切れる(または強く傷つく)ようなことが起こり、激しい痛みを引き起こすのです。
そのため、ぎっくり腰は、急に起こったように見えても、実はその前から腰が限界を迎える準備をしていたというケースが多いのです。
ぎっくり腰になってしまったら?緊急時の対処法
もし突然、ぎっくり腰になってしまったら、パニックにならず、以下の対処法を覚えておきましょう。
- 動かずに安静にする 無理に立ち上がろうとせず、まずは楽な姿勢で横になりましょう。膝を曲げ、腰への負担が少ない体勢(例えば、横向きになって背中を丸める姿勢など)を見つけて、安静にします。
- 冷やす(初期の激しい痛みの時期) 痛みが最も激しい急性期(発症から2~3日)は、患部で炎症が起こっているため、冷やすのが基本です。ビニール袋に氷と少量の水を入れ、タオルで包んだものを痛む場所に当てて、15分~20分程度冷やしましょう。温めると炎症が悪化する可能性があるため、この時期は避けてください。
- 動けるようになったら医療機関へ 痛みが少し落ち着いて動けるようになったら、整形外科や鍼灸院、整骨院を受診しましょう。単なる筋肉の損傷だけでなく、椎間板ヘルニアなど他の病気が隠れていないかを確認することが大切です。
今日からできる!ぎっくり腰の予防法
ぎっくり腰は、「運が悪かった」で済まされません。予防することが最も大切です。日々の生活で、腰への負担を減らす以下のポイントを実践しましょう。
1. 正しい体の使い方を身につける
腰に負担をかけない動作を意識するだけで、リスクは大きく減らせます。
- 重いものを持ち上げる時: ❌(悪い例) 膝を伸ばしたまま、腰だけを曲げて持ち上げる。 ✅(良い例) 膝を曲げ、腰を落として、荷物を体に近づけてから、足の力を使って立ち上がる(スクワットの要領)。
- 床のものを拾う時: 片膝を床につくなどして、できるだけ腰をかがめずに拾う工夫をしましょう。
2. 体を冷やさない
体が冷えると、筋肉がこわばり、血行が悪くなります。これが腰痛やぎっくり腰の引き金になりがちです。
- 服装に注意: 特に夏場でも、冷房の効いた場所では腹巻きをしたり、上着を羽織ったりして、腰やお腹周りを冷やさないようにしましょう。
- 湯船に浸かる: シャワーだけでなく、ぬるめのお湯にゆっくり浸かって体を温め、筋肉の緊張を和らげる習慣をつけましょう。
3. 適度な運動とストレッチで筋肉を整える
腰を支える筋肉(特に腹筋と背筋)を強く保ち、柔軟性を維持することが最大の予防法です。
- 軽い運動: ウォーキングや水泳など、腰に負担の少ない運動で、筋力と体力を維持しましょう。
- ストレッチ: 毎日、お風呂上がりなどに、太ももの裏側(ハムストリングス)や股関節周りをゆっくり伸ばすストレッチを行いましょう。これらの筋肉が硬いと、腰に負担がかかりやすくなります。
ぎっくり腰と鍼灸療法
ぎっくり腰の治療手段一つとして鍼灸療法を思い浮かべる人もいるのではないでしょうか?
ではなぜ、ぎっくり腰の激しい痛みに鍼灸療法を用いるのか?
ぎっくり腰の痛みは腰の周りの筋肉や靭帯が急に傷ついて炎症を起こしているために生じます。この急性期(発症直後)のつらい症状に対して、鍼灸は主に次の3つの働きでアプローチします。
1. 痛みを鎮める「鎮痛作用」
鍼(はり)を体の特定のポイント(ツボ)に打つと、その刺激が脳に伝わり、脳内で痛みを抑える物質(エンドルフィンなど)の分泌が促されることが分かっています。
2. 筋肉の「異常な緊張」を緩める
ぎっくり腰の激痛があると、体は無意識に「これ以上動かさないように!」と、周囲の筋肉をガチガチに緊張させてしまいます。この異常な緊張が、さらに痛みを増幅させてしまう悪循環を引き起こします。
鍼を打つことで、硬く固まった筋肉の深い部分に直接アプローチし、その緊張を安全に、かつ穏やかに解きほぐす効果が期待できます。筋肉が緩むことで、神経への刺激も減り、痛みが和らぎます。
3. 血行を改善し、治りを早める
傷ついた組織を修復するためには、新鮮な血液が運ばれることが不可欠です。しかし、強い痛みと筋肉の緊張は、その部分の血行を悪くしてしまいます。
鍼灸による刺激は、血管を広げ、血液の流れを改善します。これにより、痛みの原因となる炎症物質や老廃物が排出されやすくなり、同時に治癒に必要な酸素や栄養素が届きやすくなるため、体の回復力を高めることができます。
まとめ
ぎっくり腰の対策には普段の身体へのケアが大切です!
しっかりと適度な運動や水分を摂り、違和感が出たら痛みになる前に早めの対抗策を試しましょう!
気になる人はぜひお近くの鍼灸院で鍼灸療法をお試しください!












