症状:両足の感覚鈍麻・痺れ
患者様:女性 60代
痛み:日常的に足の感覚が麻痺しており、自分の意志とは別に足が動く。
状態:癌の投薬治療による副作用により、両足首から先に痺れと痙攣が起こる。
問診時: 歩くのもままならない状態だが、痛みで立てないというよりは地面を踏みしめている感覚がつかめないため、平衡感覚が狂い立っていることを維持できないという状態だった。また、痙攣のような不随意運動が出ており、自分では力を入れてないにもかかわらず足が小刻みに動いてしまうことも多々起きていた。
治療方針:痺れと不随意運動が起きている筋肉に影響する神経に沿って鍼治療を行い、血流改善により神経の回復を図る。
施術一回目:自力での歩行不可、痙攣頻度(多)
癌治療の後遺症で体力が弱っているため、長時間の施術は避けて症状の現れている足を集中して治療を行うために局所調整コースを行いました。はじめは鍼が刺さった状態でも勝手に足が動いてしまうため、動いても問題ない深さで鍼をと止め様子をみました。すると鍼を刺した直後は動きが激しさを増しますが数分するとピタリ動きが止まり、患者さん自身もはじめは感じられなかった足の温度を薄っすらと感じるようになっていました。患者様の体力を考え刺激量に注意を払いその日の施術は終わりました。施術後は不随意運動が治まっており、足の痛みは残っているものの立った際に地面を踏みしめている感覚が少しわかるようになっていました。
施術2回目:麻痺緩和、痙攣頻度(中)
前回から3日ほどでの来院でした。前回の施術後、翌日までは足の調子もよかったみたいですが2日目には元に戻ってしまいましたが、家が当院のすぐ近くというのもあり、間を詰めて施術を受けに来られました。前回同様に刺激量に気を付けながら施術を行ったところ、前回とは違い鍼を刺した直後は動きがおさまっていたのですが、数分すると動き始めそしてまた動きが止まるというのを繰り返していました。その間、患者様は今まで感じられなかった自身の足が動いているというのを感じたそうです。施術後、足の感覚も以前同様に薄っすらと戻り不随意運動もおさまった状態で帰って行かれました。
施術3回目:痛み緩和、痙攣頻度(中)
前回の施術から一週間後の来院でした。痛みはまだまだ残っていますが、最初と比べると我慢できるほどに落ち着いており、感覚も少しずつ戻ってきて地面の感覚はまだ鈍く感知できませんが、自身の足が動いているのはわかるようになっていました。
その日の施術は前回同様に足と神経に沿って施術を行ったところ以前ほどの変化は出ず、足の不随意運動がおさまるのみでした。
施術4回目:感覚復帰(短時間の直立可)、痙攣頻度(少)
前回の施術の翌日に来院しました。不随意運動はおさま少は続いており、鍼をした後は楽になるため少しでも早く回復したいと思っての来院でした。身体も鍼に慣れてきたこともあり、今までよりも刺激量を増やして施術を行ったところ足裏の感覚が短時間ですがはっきりと戻ったようで、杖つきで短時間であれば自身の足で立つことができました。
その後の治療経過
その後も数多く来院され、現在では足の感覚が戻り地面を踏みしめているのを感じれるようになりました。不随意運動は頻度こそ格段に減っているものの、数日に一度の頻度で起こっています。しかしながら足の痺れと痛みは落ち着いており、短い距離ならば杖をつかなくても歩けるまでに回復しました。症状自体は残っているためいまも通われておりますが、以前よりも間を開けて調子が悪くなりそうなら来るという形に落ち着いております。
院長の所感
この方は癌の投薬治療が終わってから半年が経っているのにもかかわらず、その副作用がおさまらずに悩まされておりました。それだけ、発達した現代の医術でも癌を治療するのには大きな副作用を伴う薬が必要だということであり、そういった副作用に対しても鍼治療で緩和することができるといういい例だと思います。こういった薬による副作用であっても血流を整え回復力を高めれば副作用を緩和することは可能です。こういった投薬治療の補助としても鍼治療は用いることができますので、お困りの方はお気軽にご相談ください。






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